5Gの普及が進むなか、通信事業者が注目しているのが「ネットワークスライシング」です。これは、1つの通信網を用途ごとに仮想的に分け、必要な通信品質を割り当てられる仕組みです。
ネットワークスライシングとは
たとえば、同じ5G回線でも、イベント会場向けには「多くの人が同時に使っても混みにくい帯域」を、工場向けには「低遅延で安定した通信」を優先するといった使い分けができます。
5G SAの普及が進むことで、こうした仕組みを商用サービスとして提供しやすくなってきました。
国内では法人向け活用が先行
国内では、NTTドコモやソフトバンクが、法人向けやイベント対策を中心にネットワークスライシングの活用を進めています。
- イベント会場での通信混雑を抑える
- 企業の業務用通信で安定性を高める
- 低遅延が求められる用途に合わせる
まずは「確実に品質を届けたい場面」での導入が現実的だといえます。
ドコモとソフトバンクの戦略の違い
今回の動きでは、両社ともネットワークスライシングを収益化の手段として見ていますが、狙い方には違いが見られます。
ドコモ側は法人用途や事業者向けの活用を重視し、ソフトバンクもイベントや特定用途での提供を進めています。いずれも、まずはB2Bで実績を積み、将来的なサービス拡大につなげる流れです。
海外ではコンシューマー向けの活用も
海外では、すでにコンシューマー向けのゲームや動画配信などに応用する動きも出ています。たとえば、ゲームの通信遅延を抑えたり、混雑時でも動画の画質を保ちやすくしたりする使い方です。
ただし、こうした一般ユーザー向けの展開が日本で広く進むかどうかは、料金設計や端末・対応エリアなどの条件次第で、今後の動向を見守る必要があります。
このニュースが重要な理由
ネットワークスライシングは、5Gを「速い通信」だけで終わらせず、用途ごとに価値を分けて売るための重要な仕組みです。
- 通信品質を用途別に細かく提供できる
- 法人向けの新しい売り上げにつながりやすい
- 将来的には個人向けサービスの差別化にもなる
つまり、5Gの次の収益源をどう作るかという点で、通信各社にとって大きな意味を持つニュースです。
今後の見どころ
今後は、どの業界で実用化が進むのか、そして一般消費者が体感できるサービスに広がるのかが注目ポイントです。5G SAの整備が進めば、ネットワークスライシングはさらに存在感を高める可能性があります。
参考リンク: ITmedia Mobileの記事


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